開発食品の紹介-地域特産品、資源有効活用-
おから発酵食品の開発
豆腐製造の際に副生産される「おから」を当社独自の技術を用いて発酵させた「発酵おから」を開発しています。おからに含まれる豆乳を乳酸菌豆乳発酵飲料原料として抽出して、また、搾り残ったおからは食物繊維素材として製菓・製パン、うどん・そば類への利用を検討している。
発酵おからの食物繊維素材化 | ||
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特徴・利点 ●「おから」由来の食物繊維を豊富に含んでいる ●パンなどの小麦粉膨化食品へ使用しても目詰まりや膨化阻害を起こしにくい ●保水性の向上 ●発酵による風味向上 |
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発酵おからを使用した食パン | ||
通常、おからをパン生地に混ぜ込むと、出来上がった食パンの目が詰まり、背の低いものになってしまいます。 しかし、独自技術で加工した発酵おからを使った食パンはふっくら、しっとりとしたものになります。乳酸菌をはじめとした菌で念入りに発酵させるため、風味によく仕上がっています。 | ||
京都府創造法認定事業の概要 | ||
開発テーマ:「おからの乳酸菌発酵飲料化とその搾り残渣の食品繊維素材化によるおからの利用技術の確立」 平成15年11月28日 5産第499号 近年、想定される食糧難時代到来の危惧、資源リサイクルの観点からバイオマスの利用が提唱されてきている。豆腐製造時に副生産されるおからの量は年間80万トンにもなる。 おからは豊富な栄養を含むが腐敗し易いために食品として利用されるのはごく一部で、飼料や堆肥として使われる以外、大部分は産業廃棄物として処理されている。我々は乳酸菌や酵素を利用したおから発酵方法を検討し、おからを食品として利用することができる方法を開発した。この方法で製造した発酵おからは食品としての利用に適した保存性、風味、物性が改善されており広範囲の食品に原料として利用することが可能である。 本研究では実業規模での発酵おから製造技術の確立を目標として、発酵培養槽の試作、試作した発酵培養槽中の発酵おからの発酵度に関するデータ解析、生産された発酵おからの乾燥粉末化条件を検討する。さらに、需要拡大を目的に発酵おからの食品への用途開発をおこなっていく。
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